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ファーゴ 感想:めっちゃ好き

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映画『ファーゴ』感想:人って、おかしいなって。

まず私は映画評論なんてものに関しては全くのズブの素人とというか経験も皆無で、理系優先で文系はからきしな人間です。

映画を観るようになったのも、Amazonプライムで話題作が流れてきたら惰性で観る程度。映画館に行くのだって『シン・エヴァ』を「待ちに待った話題作みたいだし、せっかくだから行ってみるか」っていう超ミーハーな入り口で、主体性なんてほぼゼロな入りです。

そこから「映画体験」そのものが楽しくなって、最近は自分でタイトルを選んで観ることも増えてきた。

そんな中で、私個人としてすごく世界観や感性が好きな人がいて。その人が『ファーゴ』を好きだって言っていたのを思い出したから、「あ、アマプラにあるじゃん」と思って観てみた。その話をしていきたい。ついでに言葉を書くって練習をしていきたい。

「事実に基づく」というポジティブな意地悪

まず、冒頭に「この映画は事実に基づくものである」っていうテロップが出るんだけど。

これ、観続けていくうちに徐々に違和感を感じるようになって、最終的には「これ、嘘だよね」ってなるんです。

でもこれが、一つの仕掛けの効き方が凄く好きだなぁと作品を見終わったタイミングで感銘を受けたんです。僕はこのポジティブな意地悪みたいなトラップが、作品全体にすごく良い影響を与えてるように見えるし、作品とは別角度で視聴者に直接的なイタズラかましてくることでの影響を意図してる感じが気持ちよかった。いいスパイスになってるし、そのスパイスに負けない中身があるなぁって感じました。

劇的じゃないし、おかしい

話の内容は、ある男がお金に困って一つ嘘をついたら、色々悪い方に転がっていっちゃったっていう話。

世界を救うとか壮大な物語じゃなく、だいたい一人の「おっさん」から始まるんだけど、ここに絡んでくる登場人物がほぼ全員おかしい。

ダークコメディ特有の、温度感のない、生々しさのない感じ。だけど人間臭さがストレートで、どこか抜けてる。そんな面白さがある。

展開も「予想外、劇的な展開」とか派手なインパクトを狙った話じゃなくて、なんとなく予想がつく範囲で、かなり悪い方に全部が転がっていく。予測可能な範囲で物語が展開していくから、登場人物のちょっと馬鹿っぽい可愛さを余裕をもって楽しめるし、唯一まともな女性警察官も、強烈なキャラがあるわけじゃなくすごく「普通っぽい」。見てて嫌味がないし、俯瞰して見やすいって印象が結構強くありました。

俯瞰して観れる楽しさ

主人公らしい主人公って感じでもなく、感情移入するっていうより、ちょっと引いた視線から悪い方向に展開が淡々とコロコロしていくのを見て「あらあら…」って俯瞰してダークコメディを観る楽しさがある感覚。

それでいて、途中で一回、本筋と関係ない話が出てくる。あるノイローゼ気味の男性が構って欲しさに身勝手な嘘をつく小話。

これ、本筋とは関係ないところで「この話って嘘だよね」っていう結論が早々に明示される小さなボリュームの話なんだけど、これも全体に作用するというか、面白いアクセントになっててる。

全体的に小間抜けな展開ではあるのだけど、妊婦であることを逆手に状況を作ったり、義父を説得するのに同調する人を自然発生させるセッティングをしたりと間抜け過ぎないところがあるのも良いなって。

人っておかしい

結局は「誠実に生きるのが一番なんだな」っていう感じではあるんだけど。

一言で表しちゃうと、キャッチコピーにある通り「人っておかしい」っていう。

濃くも重くもトゲも衝撃も、劇的な要素は一切ないけどクセがある。クセなんてあればあるほど良いですからね。凄く楽しく視聴できました。

あと画が好き。

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